車を運転していて小さな石が飛んできて『カンっ!』とぶつかった経験って意外と多くの人にあるのではないでしょうか?
音がするだけなら、まだマシで時には『バシン!』という音と共に石が当たった場所が白くなる事があります。
これが飛び石によるフロントガラスの傷です。
車のフロントガラスは強化ガラスだと思っている人も意外と多いのですが車のフロントガラスが強化ガラスだったのは昔の話しで
現在は合わせガラスになっています。
合わせガラスというのは二枚のガラスの間に特殊な素材を入れる事で、より強い衝撃にも耐えられるような仕様になっているのですが
割れる時は割れますし、ヒビが入る時はヒビが入ってしまいます。
車のフロントガラスの飛び石
普通に道路を走行していても突然襲ってくるのが飛び石で、前を走るダンプカーが積んでいる砂利が落ちてきたり
前の車が踏んだ石が運悪くフロントガラスに飛んでくるなど予測できない状態で突然襲ってきます。
回避しようにも運転手が反応できるような物ではないので飛んでくる石をフロントガラスで受け止めるしかありません。
フロントガラスは合わせガラスではありますが、この合わせガラスというのは割れにくくするというよりも、割れた時にガラスが飛び散らないようにするという目的なので
飛んできた石によって傷やヒビは普通に入るものです。
相当の衝撃の場合は小さな石でも当たった場所から蜘蛛の巣上にヒビが一気に広がる事もあります。
そうなるとフロントガラスの交換をするしかないのですが、問題は運よく(?)小さな傷で済んだ場合です。
飛び石がフロントガラスに当たった部分が白くなったという程度で済んでしまう事もあります。
小さな傷でも放っておけないワケ
視界が失われるほどの大きいな傷やヒビの場合はフロントガラスの交換をするしかないと割り切る事が出来ると思いますがフロントガラスの交換は10万円前後かかってしまうので
小さな傷の場合はフロントガラスを交換するという決断は出来ないですよね?
けれど、小さな傷だとしても放置しておけない理由が二つあります。
■小さな傷もどんどん広がっていく。
意志がぶつかった時はほんの小さな傷だったとしてもフロントガラスは走行時の振動や風圧、気温の寒暖差などの色んな条件によって小さな傷やヒビは大きく広がっていきます。
本当に少しずつ確実に広がり拡大していくので放置しておく事はおすすめできません。
■そもそも整備不良になる。
あまり知らない人もいると思いますが、傷がついたままのフロントガラスというのは整備不良車として扱われます。
フロントガラスに傷が入っていると車検も通らないですし、本来は公道を走行してはいけないんです。
本当に小さな傷であれば整備不良として取り締まりされる事は滅多にないとは思いますが、万が一警察に指摘されるような事があれば修理するまでは車を運転する事は出来なくなりますし
そもそも警察に指摘されなくとも整備不良であることに変わりはありません。
フロントガラスの交換と修理の境界線
飛び石によって傷やヒビが入ってしまったフロントガラスは『交換』か『修理』のどちらかを選択する必要があるのですが、フロントガラスの交換というのは安いものではないので
多少の傷やヒビだと交換の決断は難しいと思います。
可能であれば修理で済ませたいと考える人が多いと思うのですが修理と交換の境界線はどう判断すればよいのでしょうか?
一般的に500円玉よりも大きい傷やヒビの場合は修理に出しても交換を勧められるケースが多いようです。
ですので自分の車の傷やヒビの大きさが500円玉よりも大きいという場合には安全の為にもフロントガラスの交換をした方が確実に安心です。
フロントガラスの修理方法は?
フロントガラスの傷やヒビを修理するには修理工場に持ち込むか自分で修理するという方法があります。
修理工場に持ち込めば確実に修理してくれる反面、2万円程度の費用がかかるのでお金がないという場合は自力で修理する事をお勧めします。
自分で修理する場合に重宝するのがガラスリペアセットと呼ばれるキットです。
基本的な仕組みとしては透明な物質をフロントガラスの傷やヒビの部分に流し込んで乾燥させると綺麗に傷やヒビが埋まるというアイテムです。
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ガラスリペアキットの使い方
ガラスリペアキットは購入する物によって多少付属品に違いがありますが、基本的にはどれも修理に必要な物が同梱されているので
何を選んでも補修に関しては問題はありません。
基本的な使い方は以下のような流れになります。
■①『傷口を綺麗にする』
傷やヒビを補修する前に必ず行いたい事が傷口の中を綺麗にするという事です。
傷の中に異物が残っているとせっかく補修しても異物によって視界が気になるなんてことになってしまいますし、傷口がしっかりと埋まらなくて再び補修が必要になる事もあります。
キットによっては安全ピンが同梱されている物もありますので、安全ピンで少し傷口を広げるように異物を取り除いて下さい。
安全ピンが付属していないキットの場合は自宅にある安全ピンで構いません。
■②『台座をしっかり貼る』
キットには次の工程の為にシリンジを固定するための台座が同梱されているはずなので、その台座を貼っていきます。
購入したキットの説明所をしっかりと読んで確実に台座をセットしましょう。
■③『傷口に補修液を流し込む』
補修液を傷口に流し込んでいくのですが、この時は気泡などを残さないように慎重に行いましょう。
この工程は修理作業の中でも意外と重要な工程なので、くれぐれも慎重に流し込みをしてください。
補修液は傷の大きさにもよりますが基本的に6滴程度入れると良いでしょう。
■④『シリンジを真空にする』
流し込みが終わったら付属しているシリンジを刺して空気を抜き真空状態にしてシリンジを刺したまま10分程放置します。
シリンジのピストンを引く時はゆっくりと行いましょう。
10分後、一度シリンジを抜いてから再びシリンジを刺して、今度はピストンを押して傷口に圧をかけます。
圧を20分ほど掛け続けたらシリンジを抜いて台座もとりはずしましょう。
■⑤『表面ガラスの補修』
全てを取り除いたら、今度は付属されているフィルムで傷の周辺を抑えながら補修液を少量垂らして、フィルムをそのまま被せ
なるべく日光が当たる場所に20分程度放置しましょう。
この時フィルム内に気泡が残っていたらヘラなどで放出してください。
■⑥『仕上げ』
剃刀が付属されていると思うので、その剃刀でフィルムをはがして、ガラスに傷をつけないように表面の固まった補修液を取り除くと完成です。
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軽度の傷には裏技がある!
飛び石によるフロントガラスの傷はなるべく早く対処する事が理想で、その理由は傷の中に油膜や雨水が侵入すると取り除く事が困難になるからです。
さらに、傷の中にエアを噛んでいる場合は振動や風圧、温度変化によって傷のヒビが進行する事があります。
そんな時に裏技として瞬間接着剤が有効という事をご存知ですか?
瞬間接着剤でリペア!
飛び石などによってフロントガラスに傷やヒビが入った場合、その傷がエアを噛んだ傷でなければ瞬間接着剤が有効になります。
やり方は簡単で、傷口に染み込ませるように瞬間接着剤を垂らしてしまうだけ。
大きい傷やヒビには向きませんが、比較的小さい傷やヒビの場合は上手く治ってしまいます。
垂らした瞬間接着剤がガラスの表面からはみだして固まった部分はカッターなどで丁寧に削り取りましょう。
深い傷や大きい傷、幅広いヒビには瞬間接着剤で誤魔化す事はできません。
あくまでもエアを噛んでいない小さく浅い傷に対して有効な方法です
さいごに
高速道路の走行など速度を出している状態の場合というのは飛んでくる石が小さな小石だとしても
フロントガラスに大きなダメージを与えますので油断は出来ません。
例え小さな傷やヒビであってもヒビの走行の中で確実に状態は悪化していくので
基本的には傷がついたら即対処する事が大切です。
小さく浅い傷なら瞬間接着剤を、500円玉くらいの傷やヒビならガラスリペアキットを、それ以上の傷やヒビの場合はプロに修理を頼むかフロントガラスの交換を検討しましょう。
ちなみに、リペアキッドのオススメは上記の物になります。
私は上記のキッドのお世話になりました。